2013年11月22日

水俣病-2- 環境省は不服審査会の裁決に拘束されない? #minamata

(前回からの続き)

ところで、環境省は公害健康被害補償不服審査会の裁決に拘束されないのだろうか?
行政不服審査法の趣旨にはこう書いてある。

第一条  この法律は、行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行使に当たる行為に関し、国民に対して広く行政庁に対する不服申立てのみちを開くことによつて、簡易迅速な手続による国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とする。


このことから、行政不服制度には、@「国民の権利利益の救済」のほかに、A「行政の適正な運営を確保」するという目的があることがわかる。

@の目的は、下田さんが認定されたことで達成された。Aについては、環境省は審査会の裁決をうけて、水俣病行政の適切な運営に必要な見直しをすべきで、このことがなされないと、Aの目的は達成できない。

さらに、
第四十三条  裁決は、関係行政庁を拘束する。


とある。裁決は、環境省を拘束するのである。

だが、小林氏は、あくまでも審査会の裁決は「個別の事案」であり、裁決の内容は、環境省の認定基準を拘束するものではないと主張する。

代理人らが、行政不服審査法の趣旨と照らし合わせ、環境省の主張の不備を追及すると、
「認定されたことを尊重する…」と、下田さんの認定にだけ言及し、行政の適切な運営確保については無視した。

間違いなく、行政不服審査法が目的とする「行政の適正な運営を確保」は、環境省にとって都合が悪いようだ。(続く)
posted by みの at 10:29 | TrackBack(0) | 水俣 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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