2009年07月12日

ラジオトークへの補足

渋谷FM(78.4Mhz)の番組「4 Global Peace 」、聞いていただけたでしょうか?

渋谷にあるコミュニティFMですので、電波が届く地域が限定的ですが、聞いてもらえたら、最高に嬉しいです!

さて、番組のなかで、自称“情報発信オタク”である私が、今、一番情報発信していること、という話題で、連日ブログで取り上げている水俣病特措法の問題点について、1点だけ話しました。(7月26日の放送で、別の問題点を指摘しています)

限られた時間のなかで、特措法のことを話すのはとても難しいので、分かりやすい点だけに集中したほうがいいと思い、取り上げたのは、加害者(環境省)が被害者の救済内容を決めるという点にしました。

特措法で患者救済について決めるのは環境省
法案では、救済・補償の詳細は全く決まってない
もっとも重要な救済・補償部分は、環境省が今後決める
一方で、加害企業チッソの分社化は、詳細に決まっている

(利益追及の子会社には、チッソ消滅後、一切の賠償責任が及ばない等。これが、“チッソ救済法”と患者から批判される理由)

環境省は水俣病事件において加害者
ゆえに、この法案は、加害者が被害者の救済・補償内容を決めるという
おかしな法律である


と言いました。

環境省が加害者である理由は、前回も書いてますが、2004年の最高裁判決にあります。

判決では

「国、県は、遅くとも1959年末(昭和34年)には工場排水を規制できたはず」

とし、行政の責任を認めたのです。

国は水質二法にもとづいた排水規制を怠ったこと、
熊本県は、漁業調整規則による有害物を除去する施設の設置を命じなかった不作為が指摘されました。

先週、水俣から上京されていた水俣病患者の生駒秀夫さんは、昭和33年8月に発病しています。
工場排水の規制を怠った国について、水俣病互助会事務局事務局長の谷洋一さんは

「32年に厚生省が食品衛生法をもとに、水俣湾の魚介類の摂取を止めるよう通達していれば、生駒さんは水俣病にならなかった。
まさに、国の責任が非常に重い患者さんの一人なのです」

と指摘されています。

昭和32年〜33年、ラジオもTVも今ほど発達していない時代、生駒さんは水俣病が周辺地域で発生していることを知らなかったそうです。

もし国が魚介類の摂取を禁止したり、チッソ工場の排水を止めるよう命じていたら…生駒さんは、今のように、話すことが困難な状態ではなかったはずです。

生駒さんのように、行政の不作為によって、水俣病の被害者になった人がいるんです。



水俣病事件における国と県の責任

新聞やTVのニュースでは、あんまり言及されてませんので、この視点を忘れずに、情報に接していきましょう!


さらに、特措法に反対している作家・柳田邦男さんも、国の責任をこう指摘しています。

昭和33年11月、池田勇人 通産大臣 は、厚生省から提出された水俣病問題についての対策について、一喝して、「こんなことをしたら、経済成長が止まってしまう」といい、閣議決定を延ばしたのです。


水俣病の被害拡大を防止できるチャンスを、積極的に否定したわけです。

そんな国の機関である環境省が、患者救済・補償の内容を決めていくという構図なのです。

ラジオでは、ここまで詳細には話せませんでしたが、もし、ラジオを聞いて、このブログにたどり着いてくださった方がいらっしゃるのなら、補足情報として役立ててもらえると嬉しいです。

なお、柳田邦男さんは、小池百合子元環境大臣がつくった水俣病問題に係る懇談会のメンバーで、どうしたら、水俣病が解決するのか、何度も会議を開いて、「提言書」にまとめ、環境省に提出しています。

水俣病問題に詳しい専門家の頭脳が終結した結果である「提言書」ですが、その提言内容は、ほとんど特措法に活かされず、否定されたというのです。

しかし、

参議院環境委員会で環境省の役人は、

「与党PT(プロジェクトチーム)が、環境大臣の懇談会提言書に沿って法案を作った

と答弁しました。

柳田さんはこれに対して(委員会の後で)

これは100%嘘です。
官僚は嘘をつく。
その時の政治情勢にすり寄って嘘をつく。
恐ろしいことだ。


と発言されています。


水俣病特訴訟を見るとき、
加害者は誰なのか(チッソ、国、県)
であるということを頭にいれて考えると、
世の中の報道が、あまりのも、チッソ=加害者 としてだけ報道し、行政の責任をあいまいにしていることに気づくと思います。

この法案が成立して、一番よろこんでいるのは、行政なのかもしれません。(世間がチッソだけを悪者に見ているのだから)

そして、あまりのも法案の内容が、チッソを大切にし、患者に我慢を強いていると感じざるを得ないので

国はチッソになってしまった

ともささやかれています。
(結構、本質的な指摘ですよね)


同じような被害を繰り返さないためにも
私たちは、政府のこうしたやり方を許してはいけません。
命を大切にする政治を!


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posted by みの at 23:59 | TrackBack(1) | 水俣 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Excerpt:  それにしても、水俣病救済特別措置法をめぐって民主党がこれまで対案を提出して言ってきたことを覆して与党案に賛成にまわり成立させてしまったことにはやはり納得がいかない思いなのであるが・・。これまで言って..
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Tracked: 2009-07-14 00:48
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