2013年11月24日

水俣病-4- 秘密主義?で進む「総合的検討」の実態 #minamata

(前回からの続き)

最高裁判決が国の水俣病認定基準を否定したことを、環境省は認めていないことはこれまでに書いてきた。
その代わりに環境省がいいだしたのが、52年判断条件に関する「総合的検討」だ。だが、検討内容などについては何も説明がないまま、加害責任を負う環境省と熊本県が検討を進め、検討のテーブルにつくことができない被害者たちを待たせている状態が続いている。(待たせているという状態は、加害者側を利する)

12日の環境省交渉では、総合的検討について小林氏から以下のことを聞き出すことができた。


  • 環境省には、総合的検討に関する検討会や審議会といったものは置いていない。熊本県と会合を行っているかについては「何をもって会合というのか。会合という言い方(表現)がいいかは別にして、検討会的なオフィシャルな会はない」

  • 検討は「資料を参考に」し、熊本県の「いろんな資料」も参考にしている。

  • 検討するにあたり、認定審査会委員の意見を聞いているのかについては、「聞いていきたいと考えている」といい、現段階で委員に意見を聞いているのかについては「そこは控えさせていただきたい」と回答を避けた。

  • 総合的検討は「環境保健部としてやっています」とのこと。小林氏の姿が現地で目撃されていることから、実質的には小林氏が動いていることは認めた。

  • 総合的検討の発表時期については「なるべく早くに」とだけ回答。具体的な時期や、検討に時間がかかっている理由等の説明はなし。

  • 総合的検討の発表方法(記者会見をするのか、通達なのか等)については、「手続の話なので即答できない」。

  • 52年判断条件は変えず、「補足する」「言葉を補う」「実務の参考にする補足の説明をもりこむと」という認識。



ここからは筆者の感想。

「総合的検討」は「会合」のようなものは設けていないという件だが、議事録の公開を求められたときに、会合自体が存在しないので議事録も存在しないというために、先手を打ったのではないかと考えてしまう。

税金を使って水俣と霞が関を往復し、調査を委託し、ときには被害者を相手にした裁判費用に、何十人にもの弁護士を雇う環境省。税金によって行われている「総合的検討」が、「密室会議」と批判されるほど実態が見えにくのは問題だと思う。

そもそも「総合的検討」の必要性には疑問の声もあがっている。
なにも環境省がこれ以上検討すべきことはなく、最高裁判決にしたがい認定基準を見直せばいいだけだという指摘だ。

総合的検討の公表前に、被害者団体に説明する考えがあるのかについては、「検討していきたい」と小林氏は答えた。
しかし筆者はこう考える。
ある日突然、中央(東京)で報道関係者に向けて発表し、報道関係者が水俣の関係者にコメントをもらおうと連絡を入れたところで、初めて、現地住民の知るところになるという、現地が置き去りにされたやり方だ。

水銀の使用を規制する条約名を「水俣条約」とする提案も、ある日突然、知らされた。、鳩山首相(当時)が水俣病犠牲者慰霊式に出席した際、スピーチのなかで発表した。その後、東京では説明会らしきものが開催されたが、地元での開催は後回しだったと記憶する。当然、水俣で開催された説明会では、「水俣条約」と名前を付けることの賛否で、住民の間に仲たがいが生じた。

全てがトップダウン(中央から地方への一方的提案)であり、その被害をこうむるのは地元の人たちである。

「総合的検討」の公表時期については、具体的な時期を述べなかったが、支援者の間では12月、年末近くではないかとささやかれている。(続く)
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2013年11月23日のつぶやき


















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