2013年11月21日

水俣病-1- 溝口訴訟最高裁判決を受けて 行政不服審査会は棄却された男性を認定相当と判断 #minamata

政府が水俣病を公式に確認してから57年がたつ水俣病事件。
国(環境省)に水俣病の患者認定を棄却(否定)されてきた下田良雄さんが、公害健康被害補償不服審査会に挑んだことで、11月1日、水俣病と認定された。
これまで水俣病患者認定を棄却されてきた下田さんが認定にいたった背景には、2013年4月16日の溝口訴訟最高裁判決の影響があった。

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雑誌『週刊金曜日』941号より、最高裁が初認定 感覚障害だけでも水俣病の記事。

溝口訴訟最高裁判決は、国が1977年(昭和52年)に定めた認定基準(52年判断条件)について以下のように判断した。

これまで国は、水俣病の症状とされる感覚障害や視野狭窄などのうち、複数の症状の組み合わせがなければ基準を満たさないとし、52年判断条件を運用してきた。
しかし、感覚障害のみの水俣病が存在しないという科学的な実証はない。したがって、52年判断条件は、単一症状(症状が一つだけ)でも水俣病と認定する余地がある

判決前:複数の症状の組み合わせがなければ対象外。
判決後:単一症状でも水俣病と認定する余地はある。


つまり、これまでの基準は、認定対象者を狭くとらえていて、最高裁判決はそれはおかしいと判断した。

不服審査会は、最高裁判決の内容をふまえた判断をし、下田さんを認定相当と判断。

本来なら、4月16日の最高裁判決以降、環境省はすみやかに認定基準の見直しに着手するべきであったが、環境省は直ちに見直しをしないと宣言した。かといって、環境省が主張する認定基準の欠陥が最高裁判決で指摘された以上、何もしないわけにはいかない。
そこで環境省が言い出したのが、「52年判断条件についての総合的な検討」(総合的検討)だ。ところが、総合的検討が何を目指しているかなど、一切の情報は知らされないまま、環境省と熊本県によって進められているのが現状だ。

2013年11月12日、下田さんの代理人や支援者らは環境省を訪問。約二時間議論をした。代理人らの要求は6項目にわたったが、ここでは「52年判断条件を見直し、認定制度の抜本的改革をおこなうこと」という要望だけを取り上げる。
対応したのは、環境保健部・特殊疾病対策室の小林秀幸室長と、飯野暁(さとる)課長補佐。他、二名の環境省職員が記録のため同席していたが、名前や所属は不明。

現行の認定基準は改変すべきという要望に対して環境省は、逆転認定となった下田さんの裁決については「個別ケース」とし、審査会の裁決は、認定基準のあり方を拘束するものではないという主張を貫いた。(続く)
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2013年11月20日のつぶやき


















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